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第18話 俺、いらなくね?1

مؤلف: 月城葵
last update تاريخ النشر: 2026-06-20 05:30:49

 倉庫街の夜は、昼間と別物だ。

 荷馬車のきしみも、人足の怒鳴り声もない。

 並んだ石造りの倉庫が、ただ黙り込んで俺を見下ろしている。

 足音がやけに響く。

 砂利を踏むたびに「お前、場違いだぞ」と、言われてる気がする。

 まあ実際そうだ。

 夜中に倉庫街をうろつくまともな市民なんざいない。

 風が吹けば板壁がぎしりと鳴り、錆びた鎖がどこかでカランと揺れる。

 衛兵の松明が遠くを照らしては消え、影ばかりが長く伸びる。

「やっぱ来るんじゃなかったな」

 ぼそっと漏らしても、答えるやつはいない。

 答えられたら、それはそれで怖い。

 鼻をかすめるのは、木箱と古い油のにおい。

 人の気配は……ない。

 あるのは静寂だけだ。

 その静寂が、逆に胸の奥をざわつかせる。

 青白い光を見たって噂が立つのも、まぁ頷

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    「私も魔術師の端くれですが、街の危機と研究。どちらを取るべきかは、わかっているつもりです」 「ハ、ハクユウ殿……」 ウィザーズの職員が青ざめて声を失う。  さっきまで強情を張っていたのが嘘みたいだ。 ……さすがに、先生まで出てきちゃぁ、お手上げだろう。 俺は心の中で肩をすくめた。  これで研究バカ連中も、観念するしかない。 奥から、職員の一人がご丁寧に布にくるまれた鍵を差し出した。 課長はそれを受け取り、短く頷く。「よし。アル、戻るぞ」 課長の声が飛ぶ。  俺も頷いて踵を返そうとしたとき、後ろから呼び止められた。「アル、気をつけるんだよ」 ……おいおい先生。俺が行くこと前提みたいに言わないでくれ。 振り返れば、ハクユウがにこりと笑って送り出していた。  あの穏やかな笑顔が逆にプレッシャーだ。 ため息をひとつ、俺は課長とともにウィザーズギルドをあとにした。 ◇ ◆ ◇  広場へ足早に戻ると、そこには食事を受け取る警備隊に混じって、ガーの親分の姿もあった。「おう、マルセル。どうだった?」 「ったく、最後まで強情に渡そうとしなかったぞ」 心底呆れた顔で、課長が肩をすくめる。「そりゃあな。あいつらはほんと、魔術にしか興味ねぇからな」 親分が鼻を鳴らした。 ……全く同感だ。 そう考えると、ゼットって元ウィザーズなのに柔軟な方だよな。  変人だけど、話が通じる分、ずいぶんマシに見える。「さて、どうするか?」 親分が、あぐらをかいて課長に尋ねる。

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  • こちらギルドの調査員   第10話 調査員の胃は休まらない2

     ギルドの扉を開けると、相変わらずの雑多な喧騒。 冒険者どもは昼間から酒をあおり、受付嬢はげんなりした顔で相手をしている……まあ、平常運転だ。 奥の部屋に入ると、マルセル課長が書類とにらめっこしていた。目の下のクマも健在。「戻りました」「どうだった?」「ワイルドボア三体、処理済みです……ただし、いくつか異常がありました」 課長のペンが止まる。 俺は指を折りながら、淡々と報告し

  • こちらギルドの調査員   第9話 調査員の胃は休まらない1

     街道をトボトボ歩きながら、片手にテッタの弁当。 仕事帰りに食うメシってのは、やっぱ格別だな。 まずは、おにぎりをひと口。「……うまいな」 塩気がちょうどいい。 噛むたびに米の甘さが広がって、胃袋がやっと人間に戻った気がする。 次は唐揚げ。「……これもうまいな」 衣はカリっと、中身はジュー

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